投資と投機とは?~あなたがやっているのはどっち?~
みなさんは投資と投機を正しく理解できているでしょうか?
投資だと思ってやっているのは投機ではありませんか?
正しく理解できていなければ、お金を失ってしまうかもしれません。
今回もみなさんと一緒にかんがえていきましょう。
投資と投機は実は微妙な違いです。
節約と倹約の違いのような感じです。
節約と倹約の違いはここでも書いています。
投資とは
投資については株式を例に考えてみます。
投資は企業の成長に期待をしてお金を株式と交換することを言います。
企業の価格と価値を考えてみましょう。
企業の価格は日々上下しています。
価値も上がったり下がったりしています。
そして価値は将来的には右肩上がりで成長していくものとされています。
そうすることで価格も追随するように上下しながら右肩上がりに上昇します。
そのため投資は価値にお金を入れているといえるのです。
投機とは
ここでは金について考えてみます。
あなたが1kgの金を購入したとします。
金の価格は日々上下しています。
しかし金の価値はずっとかわりません。
また金が明日には1kgから500gになったり、2kgになることもありません。
そのため金は価格だけに注目してお金を入れるのです。
投機=バブル?
投機の例としてチューリップバブルというものがあります。
チューリップバブルは世界最初のバブルとされています。
チューリップの球根1個が年収10年分とされるくらいに高騰しました。
オスマン帝国から輸入されたチューリップは当時のヨーロッパニは
全くないような種類の花でした。
お金持ちの間で、観賞植物としてチューリップが流行していました。
チューリップは球根にウイルスが感染することによって、突然変異がおきやすいのです。
当時の科学ではウイルス感染のメカニズムは解明されておらず、
たまたま起きた突然変異に期待していたのです。
こうして突然変異で美しい模様が入った花が高値で取り引きされるようになりました。
ウィルス感染が原因のため、美しい模様のチューリップの球根から
また同じような模様がでるチューリップとは限らないとされていました。
しかし模様がつかないというリスクがあるにも関わらず、
高額で取引される球根を多くの人が買い求めました。
球根を買い求めたのは転売を狙う一般市民でした。
そうしてオランダ中で噂が広まりさらに買う人が増え、価格も上昇していきました。
ピーク時には、品種によっては、球根1個で馬車24台分の小麦、豚7頭、牛5頭、ビール大樽3樽、数トンのチーズ、バター2トン(諸説あり)が買える程の高値がつくまでになったといいます。
しかし高くなる価格に「こんなに高いと誰も買わないのでは」と考える人が出るようになりました。
そしてこれまた噂で「隣町では買い手がいなくなった」というのを受けて価格が大暴落しました。
これがチューリップバブルといわれているものです。
チューリップバブルから学べること
最初から転売目的で取引に参加する人々(投機家)が、市場に大量に参加し始めると、バブルが発生していきます。
新たに投機に参加してくる人々は、投資商品自体(チューリップ)の価値には全く興味がなく、金額だけで投資する傾向が強まっていきます。
投機が投機を呼んだ結果、実態経済以上に取引額が膨れ上がっていくのです。
投資と投機の違い
表にまとめてみます
投資(株式を例に) | 投機(金を例に) | |
特徴 | 価値にお金を入れる |
価格にお金をいれる |
価格 | 日々変わる |
日々変わる |
価値 | 日々変わる |
常に一定 |
まとめ
最後にウォーレン・バフェットの言葉を書きます。
If you’re an investor, you’re looking on what the asset is going to do, if you’re a speculator, you’re commonly focusing on what the price of the object is going to do, and that’s not our game. -Warren Buffett
「もしあなたが投資家なら資産がどう動くかに着目している。もしあなたが投機家なら普通は資産の価格がどう動くかに注目している、そしてそれは我々のゲームではない」
バフェットは世界で最も優れた投資家の一人です。
みなさんも投資と投機の違いを見極めて正しく資産形成をしましょう。