中国株式投資の基本のキ~香港市場と本土市場の特徴のまとめ

はじめに

みなさんは中国株式に興味はあるでしょうか。

世間では米国株式のS&P500のインデックス投資がひとつの最適解とされています。

日本の隣にある中国の存在には目を離せなくなっていきます。

投資にする・しないにしても中国の動向を知る必要があります。

今回は中国株式の基本を押さえてみましょう。

 

 
 



中国株式の特徴

中国株式については以下の記事で中国のことから書いてあります。

読んでいただければさいわいです。

 

 

もう一度書きますが、中国には大きく2つの株式市場があります。

香港市場と本土市場があります。

香港市場の特徴としては米ドルで取引されるということがあります。

そのため各国の市場の動向に影響を受けることがあります。

 

本土市場は人民元で取引されます。

それを含めて中国国内の動向に影響を受けます。

特に中国は共産党の力が強いため、共産党の一言でガラリと方針が変わることがあります。

 

ざっくりとこのような違いがあることを理解しましょう。

 

香港市場のポイント

香港市場は大きく二つにわけることができます。

  • メインボード
  • GEM市場

香港のメインボード上場企業数は2021年6月16日時点で2186社、時価総額は730兆7800億円に上ります。

GEM市場はもともと、香港証券取引所が1999年11月に併設した新興企業向け市場でした。

現在では中小型株を対象としており、株主数や売上高などの公開基準がメインボードより緩くなっています。

上場企業数は364社、時価総額は1兆7800億円です。

投資家への認知度を高め、企業発展を図る目的で、GEM市場からメインボードへ指定替えをする企業も増えています。

香港市場(メインボード、GEMを含む)に上場する株式を大別すると、H株、レッドチップ、その他に大別されます。

H株

H株(H Shares)を発行するのは中国で登記された純然たる中国企業です。

本土で事業を展開しながら香港市場に上場しているものを指します。

H株の「H」は「Hong Kong」の頭文字を採ったものです。

道路、電力、鉄鋼など重厚長大型の国有企業が多く、H株は香港市場で海外の資金を調達する手段となっています。

これら企業には中国本土の法律が適用されます。

H株企業の中には、本土のA株市場にも上場している企業がありますが、A株とH株は、同一権利、同一額面の株式です。

レッドチップ

レッドチップ(Red-Chip stocks)は、中国本土に主な事業資産を有している海外登記企業で、香港に上場しているものを指します。

レッドチップは一般に中国政府系資本が30%以上を占めます。

通常はケイマン諸島やバミューダ諸島、英領バージン諸島(BVI)などで登記されています。

法律と会計制度は登記地のものが適用されます。

レッドチップという名称は安定性・成長性のある優良株を意味するブルーチップが由来です。

中国共産党のカラーになぞらえて呼んだことからきています。

1980年代から中国資本による香港企業の買収が相次いだことから生まれた分類です。

90年代以降は通信、テクノロジー関連の有力企業を中心に上場数が急増しました。

■ H株、レッドチップのいずれにも属さないもの

香港上場銘柄には、H株、レッドチップのいずれにも属さないものも多数存在します。

これらは香港の地場企業または海外の香港上場企業などです。



本土市場のポイント

本土市場は上海市場と深圳市場があります。

両市場には、A株市場、B株市場と呼ばれる取引形態の異なる2種類の株式市場が存在しています。

中国企業の発行するA株、B株は、同一権利、同一額面の株式で、株主の権利という点では差がありません。

A株、B株ともに発行している企業もありますが、その差はないということです。

上海と深センのA株市場は、株式は人民元で取引されます。

以前は、中国本土の投資家のみが投資できる市場でした。

2002年11月に、適格海外機関投資家(QFII)制度の導入で、外資のA株取引が部分的に解禁されました。

2014年11月には、個人が滬港通を通じて上海のA株の一部に投資できるようになりました。

さらに2016年12月には深センA株も部分的に解禁されました。

A株は上海市場、深圳市場合わせて4056社が上場しています。

B株は、上海市場では米ドル、深セン市場では香港ドルで取引されています。

B株市場は「人民元を自由化しない条件下で、外資を導入したい」中国政府の策略として創設されました。

部分的に取引を行なえるようにすることで、市場を全面開放することなく海外マネーの流入を図ったのです。

現在の上場企業数は上海と深セン合わせて92社。その8割が同時にA株も発行しています。

B株市場の上場企業数はA株市場で上場する企業の2%程度にとどまっていますから、B株はA株に比べて規模の小さい市場です。

中国国内の個人投資家にB株取引が開放された2001年2月には、大量の資金がB株市場に流れ込み、多くの銘柄が暴騰しました。

    取引通貨 中国国内投資家 海外個人投資家 海外機関投資家
上海市場 A株 人民元
B株 米ドル
深圳市場 A株 人民元
B株 香港ドル

 

連動する指数

上海市場、深圳市場、香港市場で様々な指数があります。

ここでは代表的な指数を示します。

 

上海市場

〇上海180指数

上海市場に上場している代表的な180銘柄で構成される指数

 

〇上海総合指数

上海市場に上場している企業のうち、上場1年以内、上場廃止のリスクの高い企業を除いた全銘柄の時価総額加重平均指数

 

深圳市場

〇深圳総合指数

深圳市場に上場している全銘柄を対象とした指数

 

〇深圳成分指数

深圳市場に上場しているA株のうちの500銘柄に連動する指数

 

香港市場

〇中国企業指数

香港市場に上場する中国企業全体の値動きに連動する指数

 

〇ハンセン指数

香港市場を代表する指数になります。

最初は香港企業のみの指数でしたが、H株も含めるようになりました。

今では中国本土の銘柄が50%以上を占めるようになっています。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

中国株式投資もいきなり成功することはありません。

様々なところで学んだ知識が繋がっていきます。

中国のことを知る一歩になればいいです。

読んでいただきありがとうございました。

 

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