人的資本が大きいと何がいいの?~公務員がいいと言われる理由~
はじめに
みなさんは人的資本が大きいといいことはなんでしょうか。
まず人的資本を知らないという方もいるかもしれません。
人的資本が何なのかは以下でもまとめてあります。
今回は人的資本が大きいとどうなるのかを考えていきます。
読んでいただければさいわいです。
人的資本が大きいとどうなるの?
人的資本は改めて言うと、
将来得るキャッシュフローを現在の価値に計算しなおしたものです。
この人的資本を計算する際に登場するのが割引率の考え方です。
人的資本における割引率は職業によって異なります。
例えば公務員や医師では小さくなります。
逆にまだ売れていない芸人やフリーランスでは大きくなります。
どういうことかみていきましょう。
ここでは公務員Aさんの割引率を1%、フリーランスBさんの割引率を10%とします。
その他の条件は30歳年収500万円です。
3年後までの人的資本を考えてみます。
公務員Aさんの人的資本は
1470万円です。
求め方(年収500万円、割引率1%の場合)
〇年後にもらえる収入の価値は500万円に〇回0.99掛け合わせた数字です。
2年後にもらえる収入の価値は500万円×0.99×0.99=490万円ということになります。
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フリーランスも同様にして計算すると
1年後 450万円
2年後 405万円
3年後 365万円
合計1220万円です。
なんと同じ年収500万円なのに
公務員とフリーランスで人的資本の差は250万円もあることになってしまいました。
なぜこのような差が生まれるのか
なぜ公務員とフリーランスで人的資本の差が生まれるのでしょうか。
これは安定度を表しているともいえます。
安定度ということはリスクということも言えます。
投資の世界ではリスクとは単に危険という意味ではありません。
リスクとは振れ幅のことです。
よってハイリスクハイリターン、ローリスクローリターンとなります。
公務員は安定していて急に明日からクビということは少ないです。
キャッシュフローが安定していると言えます。
そのため割引率は低く設定されます。
逆にフリーランスは契約が打ち切られたら収入0ということもあり得ます。
そのため割引率が高く設定されるのです。
結果としてフリーランスの人的資本は公務員より低下するという結果になりました。
割引率は低い方がよいのか
割引率が低い公務員や会社員のほうが人的資本が大きくなることを示しました。
では本当に割引率のみで判断できるのでしょうか。
駆け出しの起業家や芸人を考えてみます。
これらの職種の人たちは割引率が高く設定されます。30%とします。
最初のころは収入が低くなってしまいます。
1年目 100万円
2年目 150万円
3年目に一発逆転で5000万円稼いだとします。
するとこの場合の人的資本は1858万円になります。
フリーランスよりも、公務員よりも大きくなりました。
このように割引率が高くても人的資本が大きくなる可能性があります。
しかしこれは計算上の話です。
3年間でしか計算していません。
人的資本を大きくするためには
- 割引率を小さくする
- キャッシュフローを大きくする
この2点が大きな要素となります。
まとめ
人的資本についてわかっていただけたでしょうか。
実際には割引率が決まっているわけではありません。あくまで仮定の話です。
計算上で人的資本を求めているだけです。
また将来のことは誰にもわかりません。
公務員でもキャッシュフローが変わる可能性もあります。
この人的資本を考えると、資産のリストに加えることで
将来の資産形成に役立てることができます。
みなさんもぜひ自分の人的資本を計算してみてください。
読んでいただきありがとうございました。