キャッシュフロークワドラントの真実〜労働だけでは貧富の差は広がっていく

はじめに

みなさんはキャッシュフロークワドラントについてご存知でしょうか。

『金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント』で紹介されています。

 

この本は『金持ち父さん貧乏父さん』とともに私に資産形成の大切さを教えてくれた本の一つです。

読んだことがない人は是非読んでみてください。

資産形成の考え方を取り入れるために重要なことが書かれています。

 

金持ち父さん貧乏父さんもお金について学ぶ際に有効な書籍です。

知識をアップデートしてみてください。

 

以前の記事でキャッシュフロークワドラントについてそれぞれの特徴をまとめています。

これを読んでからだとより今回のことが知識として深まります。

キャッシュフロークワドラントを理解する〜労働者のままではお金持ちになれない

 

キャッシュフローの真実

キャッシュフロークワドラントは上図のようになっています。

 

今回はそれぞれの関係性をみていきます。

 

4つにわかれてはいますが、それぞれ関係性があります。

今回もマクドナルドで考えてみましょう。

マクドナルドの店舗の従業員は誰のどんな指示で働いているでしょうか。

これは店長によりマニュアルで統率されています。

では店長は誰の指示で動いているでしょうか。

これはマクドナルドの正社員やエリアマネージャーなどが管理しているでしょう。

このエリアマネージャーは社長の元で働いています。

図に表すとこのようになります。

本当はさまざまな役職はあります。

全てがこのようにはなっていませんが、組織図としては大体はこのようになっています。

エリアマネージャーと名前はついていますが、マクドナルドの社員としての従業員には変わりありません。

ここでの経営者は社長だけです。もしくは経営幹部のような社長の側近の人たちだけです。

 

自力と他力

この人たちで今後の企業の方針を決めて従業員に働いてもらいます。

ここで言えることとしては自力他力です。

 

クワドラントは縦に2つにわけることができます。

EとSの領域は自力、BとIの領域は他力となります。

 

EとSの領域は自分で働く必要があります。

自分で動かなければ、収入がありません。

何もしなければ、お金は減っていく一方です。

 

 

それに対してBとIの領域では実際に働くのは他人です。

Bも働きますが、主な仕事は判断と指示です。

実際に手を動かし、体を動かすというわけではありません。

逆に頭はEとSの人よりも使う必要があります。

経営も投資も何も考えずにうまくいくほど甘いものではありません。

判断を間違えてしまえば損失を出してしまいます。

 

Bの人たちの話でいえば、経営方針や今後の展望を示すことが必要です。

EやSの人はこの指示に関連して動くことになります。

この方向性や予測が間違っていれば、企業としては損失を出してしまいます。

 

Iの人たちの話でいえば、

  • どの投資商品(株式・債券・コモディティ・不動産・暗号資産)を
  • いくらの価格で
  • いつまで保有して
  • いつ売却するか

このようなことを考える必要があります。

これらも頭を使って考える必要があります。

 

他人(実際の人・お金)に働いてもらう代わりに考えることが仕事になります。

 

自力と他力の話はエスカレーターに例えることができます。

エスカレーターは一度乗ってしまえば勝手に上昇・下降します。

動かなくても上か下かに運ばれます。

EとSの人たちは下りのエスカレーターに乗っています。

自分から見ると立っているだけでは位置は変わりません。

しかし、エスカレーターに乗っていない人から見ると下に落ちています。

その場の位置を保とうとすればエスカレーターを登る必要があります。

※実際には危険であるため行ってはいけません。

エスカレーターを登っても高く上がることはできません。

体力が尽きてしまえば、動けなくなり下に運ばれます。

 

 

逆にBとIの人たちは上りのエスカレーターで表されます。

上りのエスカレーターでは勝手に上に運ばれます。

この時にわざわざ下に降りようとする人はあまりいないでしょう。

勝手に運ばれるうえに、自分でもエスカレーターを登ることも可能です。

そうすればさらに高く上がることも可能です。

※のぼりのエスカレーターでも歩くのは危険です。

 

エスカレーター

 

この上りと下りのエスカレーターの違いは際限がないところです。

一番底はお金ゼロや死んでしまうなど終わりはありますが、お金持ちには上限はありません。

 

税制上の違い

『EとS』と『BとI』では税制上でも違いはあります。

給与所得を得ている人たちは働いた時間に対して給料が支払われます。

給料から所得税や住民税など税金が差し引かれます。

税金を差し引いて残ったものが手取りとして残ります。

 

自営業の人は自分で収入を得ます。

収入を得るためにかかったお金(=経費)を差し引きます。

収入から経費を差し引いたものに税金がかけられます。

経費には家賃や光熱費、食費なども含まれることがあります。

つまり収入全体から必要なものを差し引いた上で税金がかけられます。

税金がコントロールしやすくなります。

 

経営者の場合は法人化していることが多いです。

このときは自営業者よりも効率よく税金をコントロールできます。

 

投資家の税金はインカムゲインやキャピタルゲインが主な収入源になります。

日本の税制上、いくら稼いでも約20%で済みます。

投資で100円稼ごうと、1億円稼ごうとも税金は一律20%です。

これが給与所得を得ている人では4000万円以上の人で55%払う必要があります。

それほど投資家は税制上優遇されています。

 

このようにして『EとS』と『BとI』では構造が異なるのです。

これを理解していないといつまで経ってもお金持ちにはなることができません。

 

何をしたらいいの?

ではEとSの人は何をすればいいのでしょうか。

答えは簡単です。

少しでもBとIの領域に踏み込むことです。

つまり少しでも他人に働いてもらう仕組みを作るのです。

 

もちろん自分が働くことは大切です。

サラリーマンの生涯年収は2億円とも言われています。

これはサラリーマンの生涯は2億円の価値があるということなのです。

働かないということはその価値を捨てていることになるのです。

詳しくは以下の記事でも話しているので読んでみてください。

人的資本を最大化する~資産形成を加速させる方法とは~

 

ここに他人に働いてもらうことを付け加えるのです。

自分でも働き、他人にも働いてもらうのです。

 

経営者や投資家になるということ自分以外の資本を持つということです。

従業員と自営業者は自分の資本しか持っていません。

そのために常に自分が動き続けることが必要になるのです。

 

経営者は土地や労働力、お金などの資本をもつことになります。

経営者は資本を用いてお金を生み出します。

投資家は株式を持つことで間接的に経営者となることができます。

つまり投資家も資産を持っていることになります。

 

少し話はそれますが、株式会社は誰のものでしょうか。

日本の誇る自動車メーカーのトヨタで考えてみましょう。

トヨタは誰のものでしょうか。

豊田社長?日本のもの?

正解は株主のものです。

トヨタで偉いのは社長よりも株主ということになります。

トヨタが利益を上げることができているのは、トヨタの技術力やブランドによるものはあります。

それを支えているのは株主の資本があるためです。

トヨタが利益をあげることができているのは投資をする人がいるからということです。

 

私はAppleの株式を保有していますが、友人に

『私はAppleの株主だからiPhoneをもつことができるのは私のおかげだ』

というと笑ってバカにしていました。

それほど日本では会社と株主の関係が理解されていません。

 

まずは他人に働いてもらうシステムを作ってみましょう。

 

 

まとめ

今回はキャッシュフロークワドラントについてみてみました。

『従業員と自営業者』と『経営者と投資家』では全く違うことがわかっていただけたでしょうか。

  • 自力と他力
  • 税制上の違い

これらの違いは大きな差を生みます。

知らなかった人はまずは理解することから始めましょう。

理解できた人は他人に働いてもらうシステムを作ってみましょう。

システムは最初は小さくても構いません。

徐々に大きくしていけばいいのです。

規模が小さい頃に失敗しても傷は小さくて済みます。

システムが徐々に大きくなっていくと同時に経験も積み上がっていきます。

その経験を生かして大きくする方法を学んでいくことができます。

 

システムを作れた人はさらに伸ばしていきましょう。

 

少しずつでも始めてみましょう。

読んでいただきありがとうございました。

 

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