配当が増えれば増えるほど、生活は豊かになる
はじめに
みなさんは配当をもらっていますでしょうか。
配当は株式投資をやっている人の特権です。
株式を持っているだけでお金をもらうことができます。
投資を続けて資産を順調に増やせば、それに応じて配当も増えていきます。
配当が増えるということは毎月使えるお金が増えるということです。
株式投資をすることで配当がどのように変化していくかを考えてみましょう。
配当とは
配当とは一言で言うと上場企業の利益の一部を株主に還元することです。
まず株式会社は誰のものでしょうか。
社長?CEO(最高経営責任者)?代表取締役?
答えは「株主」のものです。
株式会社は出資されたお金によって経営しています。
会社が自分で銀行から借りたお金もありますが、それは銀行に返す必要があります。
つまり銀行借りたお金は銀行のお金です。
会社自体が持っているお金だけでは規模を大きくしていくことには限界があります。
そこで上場することで投資家からお金を出資してもらいます。
そのお金で規模を大きくしていくのです。
規模を大きくすることで大きく利益を得ることができたのは出資した投資家のおかげです。
その利益の還元として配当が支払われるということなのです。
配当の変化
配当は資金額と配当利回りで決まります。
配当割合は投資対象によって異なります。
また企業毎に異なります。
上場会社でも配当が全くない企業もあります。
例えば配当利回りが1.5%の企業があったとします。
この企業に100万円を投資すると1万5千円が配当としてもらえると言う計算です。
ここに税金が約20%かかります。(正確には20.315%:所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)
実際の配当としては1万2千円となります。
今回は計算を簡単にするために20%として考えることにします。
具体例
株価1,000円、1.5%の配当利回りの企業の株式を千株取得したとします。
1,000円✖︎1,000株=100万円
配当は1株あたりで計算されます。1株1,000円の株式には15円の配当となります。
この株式を1,000株持っているため、15円/株✖︎1,000株=1万5千円
約20%の税金がかかるため1万5千円✖︎(1−0.2)=1万2千円
資金額
まずは資金額の変化を見てみましょう。
ここでは配当利回りは3%で固定して考えてみます。
投資額 | 税引前の配当額(年間) | 税引き後の配当額(年間) |
50万円 | 1万5千円 | 1万2千円 |
100万円 | 3万円 | 2万4千円 |
200万円 | 6万円 | 4万8千円 |
300万円 | 9万円 | 7万2千円 |
400万円 | 12万円 | 9万6千円 |
500万円 | 15万円 | 12万円 |
1000万円 | 30万円 | 24万円 |
3000万円 | 90万円 | 72万円 |
5000万円 | 150万円 | 120万円 |
500万円投資すると税引後の配当は合計12万円もらえることになります。
つまり月1万円の収入が増えることと同じです。
1000万円になると24万円で毎月2万円増えることになります。
配当利回りが同じ場合、資産額が増えれば増えるほどもらえる配当は増えます。
配当利回り
配当利回りを変化させるとどのように配当は変化していくでしょうか。
今回は100万円と1000万円で配当を変化させます。
100万円
配当利回り | 税引前の配当 | 税引後の配当 |
1% | 1万円 | 8,000円 |
2% | 2万円 | 1万6千円 |
3% | 3万円 | 2万4千円 |
4% | 4万円 | 3万2千円 |
5% | 5万円 | 4万円 |
1000万円
配当利回り | 税引前の配当 | 税引後の配当 |
1% | 10万円 | 8万円 |
2% | 20万円 | 16万円 |
3% | 30万円 | 24万円 |
4% | 40万円 | 32万円 |
5% | 50万円 | 40万円 |
配当利回りを増やすと配当額は増えます。
100万円をみてみると配当利回りが5%であっても配当額は年間5万円となっています。
5万円もらえるとすればとてもうれしいことですが、実は5%の配当額の企業はほとんどありません。
あっても企業業績が怪しいものが多いです。
一概に配当利回りが高いものだけ選べばいいと言うものではありません。
逆に1000万円をみてみると100万円の時よりもらえる割合が増えます。
同じ1%であってももらえる額は違います。
ここまでのまとめ
ここまでをまとめてみます。
配当は資金額✖︎配当利回りで示されます。
配当額を大きく変化させるのは資金額の方です。
資金が大きいほどもらえる配当は大きく変化します。
まずは資金額を大きくすることを考えてみましょう。
資金額を大きくすると言うことは投資に回すことができるお金をいかに増やすかということです。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
これらが必要になります。
収入を2万円増やし、支出を3万円減らせば、5万円の余剰資金が生まれます。
この5万円を投資に回していけばいいのです。
毎月5万円を3%で運用して30年間積み立てれば約2900万円の資産になります。
1000万円作ることは13年間で可能です。
もちろん、投資額を増やしたり、配当利回りを増やせばもっと早く達成することができます。
また配当の再投資をすることでさらに資産形成の速度を加速させることができます。
目指すべきゴール
資産形成のゴールとしてまずは1000万円を目指してみることをお勧めします。
これは配当利回り3%で1000万円運用すると
- 税引前配当90万円
- 税引後配当72万円
となります。税引後配当が72万円というのは毎月6万円の収入増となるのと同じです。
配当利回り3%というのは米国株式の高配当ETFの配当利回りとほとんど同じです。
ここからも3%というのは非常に現実的な数値と言えます。
私たち個人投資家のメリットとしては自由に銘柄を組み替えることができる点です。
いい銘柄ならすぐに取り入れ、悪ければすぐに外すことができます。
このメリットを活かしつつ、資産を最大化していく必要があるのです。
またなんと言っても、1000万円あるとなるとと達成感を感じることができます。
私はまだ○000万円のお金を持ったことはありません。
仮に持つことができたとしたらそれは大きな達成感を感じることができると思っています。
しかし1000万円も道のりの途中でしかないので、その後も愚直に積み立てていきます。
注意点
ここで注意点を述べておきます。
- 配当利回りの大きさ
- 集中投資
それぞれみていきましょう。
配当利回りの大きさ
配当利回りの大きさについてです。
配当利回りを大きくするとその分資産は大きく増やすことはできます。
しかしその分大きくリスクも大きくなります。
配当利回りは
配当利回り=配当金➗株価
このように表されます。
配当利回りが高くなっているものは
- 配当金が高い
- 株価が低い
この場合に配当利回りは高くなります。
配当利回りについて配当金が大きいことは問題ありません。
しかし株価が低いことは問題のある企業と言えます。
株価というのは需要と供給によって変化しています。
需要が高ければ株価は上がります。
株価の需要というのは企業への成長期待が主なものとしてあります。
配当利回りが高いことが企業への期待になっていることもあります。
しかし無配当でも株価が上がることはあります。
例えばAmazonを見てみましょう。
AmazonはGAFAMを形成する巨大ハイテク企業です。
Amazonの株価は3435米ドル(2021年10月22日時点)です。
日本円にすると(1ドル=114円)391,590円です。
Amazonの株価は高いです。小規模の個人投資家は1株買うだけで資産の大半を占めてしまうでしょう。
しかしAmazonは人気の銘柄であり、投資家への注目は高いです。
それほど企業の成長が期待されていると言うことでもあります。
つまり配当の大きさと企業の安定性は比例しません。
配当が大きい≠いい企業ではないのです。
集中投資
少しでも配当利回りを大きくするために高配当銘柄に集中投資を考える人もいます。
しかしそれは必ずしも正しくありません。
例えば同じ産業のAとBの2つの企業があったとします。
A | B | |
1000円 | 株価 | 700円 |
5.0% | 配当利回り | 1.0% |
100株 | 持株数 | 100株 |
このような想定をしてみましょう。
Aは一年間あまり業績が伸びず、横ばいでした。
横ばいであっても配当はそのまま出されました。
この時の配当は5,000円です。
Bはこの1年間で素晴らしい成績を挙げました。
そのために株価は2倍の1,400円になりました。
この時の配当は1,400円✖︎1%✖︎100株=1400円でした。
A,Bともに売却することとしました。
この株式を売約するとそのキャピタルゲインは
- A 10万円
- B 14万円
配当額も合わせるとBの方が利益は多くなりました。
その後としてAは業績が徐々に悪くなっていき、減配することになりました・・・
仮に高配当の企業だからと言って、Aに集中投資していたとします。
しかし結果的にはBの方が利益としては大きくなりました。
つまりここではBに投資している方が良かったと言うことです。
このようなシナリオもあるかもしれません。
高配当だからといって集中投資で短期的に利益を出そうとすると失敗してしまうこともあります。
早くお金を増やしたいからと言って、お金を置く場所を間違えると逆に減らすことになります。
まとめ
いかがだってでしょうか。
配当は生活を豊かにしてくれます。
まずは1,000万円の3%配当を目指してみましょう。
このラインというのは
- 税引後年間72万円(月額6万円)の配当収入
- 実現可能な安定した高配当
- 大きな達成感
これらを実感できるラインと言えます。
これを達成するために収入を増やして支出を減らしましょう。
そして浮いたお金を投資に回すことで実現することができます。
ただし高配当銘柄は全て正しいわけではありません。
高配当銘柄の中には減配・無配のリスク、はたまた倒産のリスクもあります。
集中投資することやひたすらに高配当銘柄に投資するというのは注意しましょう。
配当で皆さんの生活が豊かになるようにこれからも発信していきます
読んでいただきありがとうございました。