米国高配当株式投資の注意点〜キャッシュフローが小さくなる?

はじめに

みなさんは高配当株には投資をしているでしょうか。

興味のある方もいるかと思います。

高配当株は安定したキャッシュフローを生み出してくれます。

高配当株によりFIREを達成した人もいます。

給料とは別の収入源があることで、金銭的にも精神的にも安定感がうまれます。

 

今回は米国高配当株の注意点についてまとめてみます。

よんでいただければさいわいです。

 

米国高配当株の注意点

米国高配当株の注意点としては以下のものがあります。

  1. 減配・無配のリスク
  2. 配当金はドル、為替リスク
  3. 税金、額面と手取りは異なる
  4. 複利効果が小さくなる

それぞれみていきましょう。

 

減配・無配のリスク

高配当株は配当が支払われるために投資してます。

業績の悪化のために、減配・無配の可能性もあります。

 

また減配・無配が発表されたことで、投資家の売りが集中することもあります。

売り注文が集中すると株価も同時に下がってしまいます。

投資家は高配当株に投資することで安定したキャッシュフローを期待しています。

減配・無配の発表はこのシナリオが崩れることを意味しています。

安定的なキャッシュフローが得られなくなるために手放すようになるということです。

 

減配・無配により高配当株への投資で売りが集中する時には

  • 配当による収入=インカムゲイン
  • 値上がり差益による収入=キャピタルゲイン

共に失ってしまう可能性があるということになります。

高配当株に投資する際には決算で配当の支払いがあるかどうか確認することが大切です。

 

配当利回りが高いことが全てではないので、注意して銘柄を選びましょう。

 

為替のリスク

米国の高配当株で配当を受け取る際に、通貨はドルで受け取ります。

日本で生活している方は日本円を使って生活しています。

配当金を使って生活をする場合はドルで受け取った配当金を日本円にする必要があります。

この時に為替の影響を受けます。

 

為替とは通貨同士の相対的な価値を表しています。

価格は需要と供給で決まります。

通貨にも需要と供給があります。

アメリカドルの需要が増えている日もあれば、日本円の需要が増えている日もあります。

これらの関係で、通貨も相対的に価格が日々変化します。

 

あなたは高配当株への投資で合計100ドル配当を受け取ったとします。

この100ドルを日本円に変えることを考えてみましょう。

 

1ドル=100ドルの場合

100ドル × 100 (円/ドル) = 10,000円

 

1ドル=110円の場合

100ドル ×  110(円/ドル) = 11,000円

 

1ドル=90円の場合

100ドル ×  90(円/ドル)   =  9,000円 

 

今回は少し極端な為替にして計算してみました。

上記からもわかるように1ドル=○円の数字が大きいほど日本円に変えたときの金額は大きくなります。

つまり円安ドル高の時に交換した方がいいということです。

相対的に円の価値が下がっている時に交換するほうがよいということです。

 

よくわからない人は交換する際には1ドル=○円の数字が大きい時に交換するようにしましょう。

 

税金で額面と手取りは異なる

米国の配当を受け取る場合に税金がかかります。

大きく分けて2つの税金がかかります

  1. 米国由来の税金
  2. 日本由来の税金

 

米国由来の税金

米国由来の税金は10%かかります。

配当金の10%に課税されます。

100ドルの配当金があれば10ドル差し引かれます。

 

日本由来の税金

米国由来の税金が引かれた後に日本由来の税金が引かれます。

  • 住民税      10%
  • 所得税      20%
  • 復興特別所得税  0.315%

出典:No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得) 国税庁

 

米国由来・日本由来で合計で約30%の税金がかかるということです。

100ドルの配当金を受け取ったとしたら70ドルにまで減ってしまうことです。

 

米国由来の税金は取り戻せる

アメリカで税金を引かれた上に、日本でも取られてしまうのは高配当株投資のうまみが減ってしまいます。

そこで活用すべきなのが、外国税額控除です。

 

外国税額控除を活用することで、課税され差し引かれたものを少し取り返すことができます。

別の記事でまとめておりますので、ご確認ください。

 

複利効果が小さくなる

税金により額面と手取りが異なることに関係のある話です。

税金により3割取られます。

このことにより思っているよりキャッシュフローは悪くなります。

 

1万ドル投資していて、3.5%の配当利回りを想定してみます。

配当の額面としては350ドルが入ります。

ここから税金を引かれると245ドルとなります。

 

配当利回りとしては

3.5% × 0.7 = 2.45%

実質の利回りは低下してしまいました。

配当を再投資することを考えると、複利の効果は小さくなります。

 

配当3.5%の場合

 

配当2.45%の場合

 

10年間で約38万円の差が生まれてしまいました。

期間が長くなれば差はもっと大きくなります。

キャピタルゲインが大きくなれば関係ないと言われればそうかもしれません。

しかし40万円分の差を埋めてくれる保証はどこにもありません。

 

米国高配当株投資は税金との戦いということになるのです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回を簡単にまとめると以下のようになります。

 

  1. 減配・無配のリスク      ⇨インカムゲイン・キャピタルゲインどちらも下がる可能性
  2. 配当金はドル、為替リスク    ⇨日本円に変える際に目減りしてしまう
  3. 税金、額面と手取りは異なる ⇨税金30%取られるため手取りが減る
  4. 複利効果が小さくなる      ⇨資産形成のスピードが落ちる

 

アメリカは投資家に対して配当をしっかりだすことで還元しています。

それほど配当・投資家を大切にしています。

 

アメリカの好景気を受けてアメリカ高配当株投資に興味を持つのは大切です。

興味を持ってデメリットまで理解した上で実際に投資をするようにしましょう。

できるだけ自分のポケットからお金が取られないようにしていきましょう。

 

読んでいただきありがとうございました。

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