金融株がこれからあがる?ハイテク企業はこれから停滞する?

はじめに

みなさんは個別株には投資をしているでしょうか。

今回は個別株に興味のある人、実際に投資している人への記事になります。

 

今アメリカの株式市場は転換点にあります。

2021年はコロナショックがあっても株式市場は成長を続けていきました。

それはGAFAMをはじめとしたハイテク企業が牽引していました。

しかし2022年もハイテク企業が牽引することになるわけでもなさそうなのです。

 

今回は金融株がくるかもしれないことについてまとめてみます。

投資はあくまで自己責任でお願いします。

 

金融株があがる?

今回は金融株として

  • ウェルズファーゴ
  • シティグループ
  • JPモルガン
  • ブラックロック

この4社について考えてみたいと思います。

 

ウェルズファーゴ

ウェルズファーゴの第4四半期決算は

EPSが予想1ドル12セントに対して結果1ドル38セント

売上高は予想10087億8000万ドルに対して結果2008億6000万ドル

とEPS、売上高ともに予想を上回りました。

  売上 EPS
予想 187億8000万ドル 1.12ドル
結果 208億6000万ドル 1.38ドル

EPSと売上高が市場予測を上回るのは4半期連続になりました。

業績が好調だった理由として

  • 企業の倒産に備えた8億7500万ドルの貸し倒れ引当金の戻入れ
  • リストラ費用の減少

が挙げられています。

 

ウェルズファーゴの週足チャートを眺めると

21年にレジスタンスだった200種移動平均線がサポートラインに転換しています。

また50週移動平均線もサポートラインに立ったことが確認できます

上昇トレンドは今後もしばらく続くとかんがえられます。

 

シティ

米3大銀行の一角シティグループの第4四半期決算は

EPSがおよそ1ドル37セントに対して結果1ドル46セント

売上高は予想10067億7000万ドルに対して結果170億2000万ドルと

EPS、売上高ともに予想を上回りました

 
  売上 EPS
予想 167億7000万ドル 1.37ドル
結果 170億2000万ドル 1.46ドル
 

シティグループが市場予想を上回るのはこれで4四半期連続になりました。

しかし利益は26%減少となりました。

減少の理由としては

  • コンシューマーバンキング部門の収入が6%減少
  • 営業費用の増加

が挙げられています。

営業費用増加はゴールドマンサックスでも挙げられていました。

このような営業費用の増加は賃上げの影響を受けて今後も上昇傾向が続くと考えられます。

またコンシューマーバンキングの収入減少はクレジットカード収入が3%減少したことによります。

これはバイデン政権による現金給付や失業保険の上乗せ給付などで熱い経済対策によって現金がだぶついているからです。

つまり消費者は今政府から受け取った現金でカードローンをどんどん返済していています。

これによってシティグループは利息収入が減ってしまっているというわけです。

 

しかし2022年以降は再びローンが増えることが予想されます。

いずれ収入は元に戻ると考えられています。

 

JPモルガン

米投資銀行最大手の JPモルガンチェースの第4四半期決算は

EPSが予想3ドル1セントに対して結果3ドル36セントと予想を上回りました。

売上高は予想299億ドルに対して結果292億6000万ドルと予想を下回りました。

  売上 EPS
予想 299億ドル 3.01ドル
結果 292億6000万ドル 3.36ドル

 

売上高が予想を下回った主な原因は

トレーディング収入が11%減で市場予想の9%減よりも大きく下回ったことによります。

ジェイミーダイモン CEOは

  • オミクロン変異株
  • インフレ
  • サプライチェーンのボトルネック

があるが経済は引き続き堅調だとして

  • 雇用の拡大
  • 賃上げ

を背景に米経済の見通しを楽観的にみているとしました。

 

ブラックロック

資産運用大手ブラックロックの第4四半期決算は

EPSが予想10ドル15セントに対して結果10ドル42セントとと予想を上回りました。

売上高は予想51億7000万ドルに対して結果51億1000万ドルと予想を下回りました。

  売上 EPS
予想 51億7000万ドル 10.15ドル
結果 51億1000万ドル 10.42ドル

ブラックロックは人気ETFのi-sharesシリーズを所有しています。

順調な株式市場を追い風に資金が流入したことで2021年末時点で初めて運用資産額が10兆ドルを突破しました。

また10兆ドルのうちおよそ3割はETFに投資されています。

内訳としては
  • S&P500指数に連動するようなパッシブファンド
  • ハイテクセクターなど特定のセクターに投資するセクターファンド

があります。

 

今後の金融株の展望

今後のアメリカでは長短金利差が拡大することが予想されています。

銀行株であるウェルズファーゴには価値があるといえます。

銀行のビジネスモデルとは金利差から生まれます。

 

 

上図のように銀行の利益が生まれています。

預金者の100万円を貸し付けて、101万円にして返してもらいます。

銀行は預金者の100万円を使って貸し付けたので金利として0.1%つけて1,000円の利息をつけます。

銀行はこの金利差の0.9%が利益となるのです。

この時の預金金利(上図の1,000円にあたる部分)が短期金利、貸出金利(上図の1万円に当たる部分)が長期金利となります。

銀行が儲かるためには

  • 短期金利が下がる
  • 長期金利が上がる

のどちらかです。つまり長短金利差が拡大すれば銀行は儲かるということです。

縮小すると銀行は貸し出すことを渋ります。

上図では長短金利差は赤線になります。

長期金利は10年米国国債、短期金利は2年もの米国国債にあたります。

長短金利差は下落の傾向にあり、銀行株にとってはマイナスでした。

 

今後は長短金利差が拡大が予想されています。

長短金利差拡大の理由

これはFRBが量的引き締めに動くことが予想されているからです。

量的引き締めとはFRBが支柱技運行から買い入れた債券を現金化するというものです。

今までは債券は再投資することで資産が減らないようにしていました。

これを売却していくことで資産が圧縮されていきます。

今まではFRBは債券を購入していましたが、買い圧力がなくなるために長期金利が上昇するのです。

このために長短金利差が拡大すると予想されています。

ハイテク株の弱気相場

金融株は強気相場に転換しようとしている一方で今まで成長してきたハイテク株は弱気になりつつあります。

オレンジがハイテクセクターのETFであるXLK、青がS&P500インデックスのETFのSPXのチャートになります。

今まではXLKが大きく上回っていましたが、下落しており差がなくなってきています。

これはハイテクセクターがS&P500のリターンを下回りつつあること、ハイテクセクターから資金が流出していることを表します。

 

実際個人投資家から絶大な人気を誇っていたハイテク株を中心に投資を行っている

アクティブファンドの一つであるアークイノベーション ETF(ARKK)は下落が続いています。

75ドルと高値であった156ドルから半値以下になっています。

 

このようにハイテクセクターは下落が続いています。

長期金利の上昇はハイテク株には逆風になります。

長期金利が上がると株価は下がります。

逆に株価が上がれば長期金利は下落します。

現在長期金利が上昇することが予想されているためハイテクセクターにはこれから停滞も予想されます。

 

まとめ

金融株の見通しから株式市場をみてみました。

これからは金融株は伸びていきそうなことが考えられています。

逆に今まで株式市場を牽引してきたハイテクセクターは転換点を迎えています。

今後は今までのような成長は見込めない可能性もあります。

 

しかしながら株式市場を完璧に予想することは誰にもできません。

インデックス投資のような市場にまとめて投資をする方法でもリターンは十分狙えます。

大きいリスクを取るなら今回紹介したような金融株への投資もいいかもしれません。

 

リターンが最大化できるようにしてみましょう。

読んでいただきありがとうございました。

 

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