分散投資では資産を築くことができない?~落とし穴に注意
はじめに
みなさんは分散投資をしているでしょうか。
分散投資は資産形成をするときには重要な考え方です。
以前の記事でも分散投資についてはまとめています。
ぜひ読んでみてください。
分散投資のメリットについて考えてみましたが、もちろんデメリットもあります。
そこで今回は主にデメリットについて考えてみたいと思います。
メリットがあれば、かならずデメリットもあります。
デメリットまで理解したうえで理療するようにしましょう。
読んでいただければさいわいです。
分散投資とは
分散投資については色々なところで話されています。
分散投資とは株式だけでなく、債券やゴールドも保有するようにすることです。
また同じ株式だとしてもその企業の株式のセクター(分野)を分けて投資を行います。
たとえば銀行の株式だけに投資するなどは集中投資になります。
銀行株オンリーのところに生活必需品株やIT株を織り交ぜることで分散投資となります。
また今の投資手法の最適解の一つとされるインデックス投資も分散投資になります。
世界的に有名なS&P500インデックスへの投資を例にしてみましょう。
これはアメリカの代表500社の株価に連動する指数になります。
つまり500社への投資をしているのと同じことになります。
投資自体はインデックスにしていますが、そのインデックスは株価の集合体だからです。
インデックス投資をしている人はこのことに注意しましょう。
詳しくはこちらの記事にもまとめてあります。
読んでみて理解を深めてみてください。
分散投資のデメリット
分散投資について理解したうえで、デメリットについてまとめてみます。
分散投資のデメリットは資産の増えるスピードが遅いことです。
分散投資では資産の配分やセクターを分けています。
分散させているために同じ資金量である場合に配分される資産が少なくなります。
100万円を持っているとします。
- A社に全額100万円を投資する。
- B,C,D,E,F社に20万円ずつ投資する。
この2つの条件で投資するとします。
1.の場合で1年後のA社が増収増益で株価が10%アップしたとします。
そのときには評価益としては10%アップして110万円になります。
2.の場合で1年後のB,C,D,E,F社の株価がそれぞれ
+5%、+25%、-30%、+10%、+7%となったとします。
それぞれの評価額は
増減率 | 評価額 | |
B社 | +5% | 21万円 |
C社 | +25% | 25万円 |
D社 | -30% | 14万円 |
E社 | +10% | 22万円 |
F社 | +7% | 21万4000円 |
平均成長率 +3.4% |
103万4000円 |
A社への集中投資とB~F社への分散投資を比較してみます。
A社では+10%で110万円となりました。
分散投資の方は+17%で103万円4000円となりました。
分散投資の方が増減率としては大きいはずなのに評価額は小さくなりました。
これが分散投資のデメリットになります。
投資先を分散させたために、利益が小さくなってしまいました。
分散投資のメリットとしては
暴落時に評価額が全て落ちてしまうというようなことを防ぐことができます。
同じ籠に卵を盛るなという格言があるように暴落に耐えることができます。
しかし分散させたことで損失も小さくできますが、利益も小さくなってしまったということです。
メリットの裏返しとしてデメリットになっています。
逆に集中投資では利益を大きくすることもできますが、
損失も大きくなりやすくなります。
+10%と設定しましたが、-25%となることもあります。
これも表裏一体と言えます。
ここでは考えることが3つあります。
まず前提として
どのくらいの資産をいつまでに作る必要があるか
ということがあります。
分散投資をすると利益が小さくなることがデメリットでした。
逆に利益を最大化しようとして集中投資をすると損失が大きくなることが考えられます。
そこであなたはどのくらいの資産をいつまでに作る必要があるかを考えましょう。
利益が小さくても積み上げていけば、時間をかけて目標を達成することができます。
利益を大きくすると時間を短縮して目標を達成できるかもしれませんが、失敗するリスクも高くなります。
この配分を考えながら集中投資、分散投資をしていく必要があるのです。
前提の部分を考えたうえで利益を最大化することを考えてみましょう。
- 入金力を高める
- 一部の優良な企業に投資する
この二つをしてみましょう。
1.入金力を高める
入金力は投資をする際には重要になります。
分散投資の5社の話を思い出してみましょう。
5社に20万円ずつ投資して増減率は17%のときの評価額は103万4000円でした。
これをそれぞれに200万円ずつ投資したとします。
すると評価額は1034万円になります。
単純に資金を増やせば利益も増えます。
増えた分を再投資できれば資産はさらに増やすことができます。
これが入金力の高さによる力です。
早く目標を達成するためには入金力を高めてみましょう。
2.一部の優良な企業に投資する
また5社への分散投資を考えてみましょう。
D社は-30%でした。
このD社への資金をX社に20万円投資したとします。
1年後X社の評価額は+3%の成長をしていました。
このときの評価額は
増減率 | 評価額 | |
B社 | +5% | 21万円 |
C社 | +25% | 25万円 |
E社 | +10% | 22万円 |
F社 | +7% | 21万4000円 |
X社 | +3% | 20万6000円 |
平均増減率 +10% |
合計 110万円 |
マイナスの企業をなくすだけで大きく評価額を増やすことができます。
X社の3%は決して大きい数字ではないかもしれません。
それでもポートフォリオに与える影響はプラスとマイナスでは大きな違いが生じます。
ここから言えることとしては
分散投資であろうと、集中投資であろうと優良な企業に投資することが重要であるということです。
優良な企業で
- 大きな成長が見込める
- 安定した利益をずっと出し続ける
これらに投資できていれば集中投資でもいいといえます。
しかし自分の予想通りにいかないのが投資の世界です。
いかなかったときのために分散させるということです。
1社のみの集中投資はその1社と自分の人生の運命を共有することになります。
そのリスクを下げるために分散投資をします。
リスクを下げる際に何社にわけるかでも異なります。
5社にわけるのを集中投資という方もいます。
20社以上に分散させる方もいます。
自分の目標を達成するためにどうしたらいいかを考える必要があります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
分散投資が言われていますが、メリットもデメリットもあります。
私自身も分散投資をしています。
集中投資の方が利益を最大化できることを理解したうえで行っています。
資産形成の目標はそれぞれ異なります。
自分の目標が達成できるように利益を最大化していきましょう。
読んでいただきありがとうございました。